以下、読む必要は全くありません。必要なことは作中で述べられています。
作中に世界観に即して作られた制度などの言葉が出てきたとき、その説明がされている箇所まで読み戻るのが面倒くさいという場合にご利用ください。

[ 世界観 ]


1.基本設定
現実世界の中世よりは発展した感じで、国として境界が明確になっており、行政機関も未発達ながら存在する。
国と都市、村などの統治構造が曖昧だった時代から、現代の統治機構に通じる「国」という構造ができあがってくる過渡期のような時代。法や組織は大雑把且つ国によりかなり異なる状態。

魔法や魔物などは存在しない。
建築物は木、石、煉瓦などで造られ、移動手段は馬や驢馬、他土地特有の生物に騎乗するか、馬車などを牽いて貰う方法が主流。
1)通貨:本編に登場しないため設定なし。
2)数の表記:十進法。
3)時間:(ややこしくするつもりはないので、特別な設定無し。つまり、60秒=1分、60分=1時間、24時間=1日)
4)度量衡:(ややこしくするつもりはないので、特別な設定なし)。
5)言語:舞台となる国の間では同じ言語が用いられている。

2.人の設定
別段特殊設定はなし。現実世界とほぼ同じ。
尚、人物の名前の呼び方は、1)基本的には名字を呼ぶが、2)対外的により立場の強い親族がいる場合はもっぱら名前(もしくはその短縮形)で呼ばれる。3)目の前に居ない人物を言うとき、知己と呼べるほどではない場合はフルネームで呼ばれることも多い。

3.国と民族
大陸に小さな国と中程度の国が興亡している状態なので、多くの民族が混じっている。
舞台となる国は多民族が集う商業都市がそのまま発展したというイメージで、比較的新興国であるため、民族での差別等はない。(というより混血が進んで区別がつかない)。
周辺の国と比べて国土は小さめだが、経済の影響力が高く、且つ侮れない程度には軍事力も備えているため中立的な立場となっている。基本的に人が集まるため、時代の最先端を進む国で、歴史ある周辺諸国より都市機能や生活水準は高い。
多宗教国家で、国教は定められていない。

[ 特殊設定の解説 ]

1.国の組織
立憲君主制。中央集権が基本だが、各所領の主のうちで最も力を持っていた者が王(主席)となっていた、という時代の名残で、王都から離れた場所には地方分権とも言える半ば独立した領地を支配する権力者も居る。ただし領主は世襲ではなく、基本的に国が任命している。
国王を主とし、下位組織に財務省・法務省・軍務省(通称軍部)が存在する。それぞれの長官は最終決定権を除き、国王に準ずる権力をもつ。
その枠に外れる形で宮廷庁があり、これは国王及び国の祭典の為に存在する特殊組織である。三省の管理下にはなく、国王のみが命令権をもつ。
財務省の下に戸籍局・財政局などがある。
法務省の下に法務局・検察局などがある。公安局は軍部ではなく法務省の下にある。国家の治安を守ると言うよりは三省内部の規律を取り締まる役割であり、現在は軍務省の建物以外の政治関連施設の警備という役割が主になっている。尚、地方の役所の警備も行っている。弁護士だのなんだのの居ない世界なので、裁判所と検察庁がくっついている感じになっています。
軍務省の下に特殊組織となる軍が存在する。通称「軍部」。犯罪者の取り締まり、国全体の警備を担当し、犯罪者を捕らえた場合は軍管轄の拘留場所(牢獄)で拘留。その後必要であれば、検察局の捜査官が事件の内容に合わせて捜査し、その内容を法務局へ送る。そこで前科や事件の内容が検討され、刑が執行されるという具合。軍は基本的に事件の調査はしない。そもそも、道端で人が死んでいたとしても、そこに明らかな問題や誰かからの訴えがない限り、捨て置かれるという世界。
被疑者被害者交えての裁判は基本的に複雑な背景のある事件だけ行われる。事件の様相が明らかなものに関しては上記手順が踏まれるが刑の執行は一方的な通告となり、情状酌量の入る余地はあまりない。
一部の地方は地方領主が存在し、ある程度の自治が任されているが、三省の干渉を受けることもある。
外交に関しては、三省にそれぞれ外務局が存在して任務に当たる。

近代のように細分化されてはおらず、しかし封建時代のように国と国王の力が微妙というわけではなく、かといって、宗教的な組織が絡んでくるわけでもなく、といった設定。現代の組織を参考にしつつもっともっと未熟な感じで、とこねくり回して決めたので、いろいろおかしいことも知りながら放置しております。
*突っ込みどころ満載ですが、あくまでファンタジーということで、史実に沿いすぎるとつまらなくなる(或いは衛生面等読んでいるとついていけなくなる)部分を都合良く無視した形となっています。

2.国の特殊部分
舞台となる国独自の仕組みについて。実力主義が基本のため、特殊な体制を敷いている。
国王:固定(世襲制)
一位貴人:国の存亡・発展に関わる功績を残した人物に与えられる称号。または、三省の長官、地方領主などの任期の間に付与される称号。
二位貴人:都市の存亡・発展に関わる功績を残した人物に与えられる称号。または各局の長などの任期の間に付与される称号。

五位貴人:某かの分野の発展などに関わる功績を残した人物に与えられる称号。または各組織の任期の間に付与される称号。軍部で言えば中隊長以上、都市の役職で言えば市長がそれにあたる。利用価値の高い発明や伝統芸能で功績を残した人物に与えられる。そう珍しくはない。
一般:普通の国民。
称号は個人に与えられるもので、子供等が継ぐことは出来ない。また、仕事に付与されているものは引退などにより剥奪される。
商家などはその店そのものに称号が与えられることがあり、その場合はその仕事の経営に携わる一族に貴族としての称号が与えられる。この場合は地位にふさわしい成績を残している限り世襲も可能。


3.導き人と原初の海
この話の根幹にある設定。特殊な輪廻の構造。
原初の海:この世のどこかにある「命の生まれる場所」。エネルギーの集合体だと思っておくのが早い。
魂:原初の海にあるエネルギーが外殻をもってひとつの生命として分離したもの。
原初の海から出た魂は、地上で生物として体をもつ存在となる。その生物が一生を終えると、体から魂が離れ、すぐに別の生物となりまた生きることとなる。どの生物からどの生物へ、などといった法則はない。
寿命というものもなく単に体が限界となるか事故や他の要因で体が機能停止となるかが一生の長さを決める。ただし、原初の海から持って出たエネルギーが尽きる時、魂は活動ができなくなり、死亡となる。その後、エネルギーを失った魂(外殻のみの存在)は勝手に原初の海へ還る。
ただし、稀に死亡時のショックで転生が上手く行かなかったり、原初の海へ還ることができず迷う存在がある。それを導くのが「導き人」というこれらの理から外れた存在。


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