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(あとがき)

長い話、最後までお付き合いいただいてありがとうございました。


「瑕疵の指先」という話はこれで終わりです。煮え切らない感じ満載ですが、アリアがアッシュという、(陳腐な言い方をするなら)運命の人と出会うまでの話がメインでした。
主人公はあくまでアリアなのですが、話は方々に飛びました。何故かというと、フェルハーンが狂言回しの役をやっていたからで、ある程度、アリアの視点からでは「何故それが起こったのか?」判らない事象を説明する必要があったためです。その為、非常に話の観点が分散されてしまったこと、そのくせ、反勢力側の事情が殆ど書けなかった事が悔やまれます。

私の場合、終盤の展開が先に思い浮かび、こういう結末のを書きたいと思ってから基本の流れを考えるというやりかたで話を考えています。
誰でも、感動的な一場面を考えることは出来る、書くことも出来る。しかし、そこに至るまでの話を考えて、そこにつなげることが出来、かつそれを書き上げることは難しい。感動的な場面がどれだけ素晴らしいものであろうと、そこにたどり着けない(読者を最後まで読ませない)話はやはり駄作である。
どこだかで聞いたか読んだかしたことですが、書いてみて、その通りだと思いました。メインは勿論21、22話あたりなのですが、そこに至るまでが長かったですし、自分で読み返しても、あまり面白いとは思えない展開がダラダラ続いた感が否めません。
スピーディな展開にすれば、設定が現代でないだけに余計に読み手を置いてけぼりにする可能性が高く、日常生活を盛り込めば話があっちこっちに飛ぶ。
今まで自分が読んできた「最後まで一気に読ませる話」というのは、実は想像以上に凄いものなのだと実感しました。

・・・と、話が逸れた。
とりあえず、話はこれで終わりですが、もう少しばかり、補完のための話がありますので、お付き合いいただければと思います。
正直に言うと、その後の話(そこそこ長編)も頭の中で展開はしているのですが、どうにも事件性のないダラダラ後日談になりそうなので、上手く話としてまとまればまたゆっくり書いていこうという程度です。


それでは、またの機会に。


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